生命保険は、17世紀、イギリスのセントポール寺院の牧師たちが葬式代をまかなう為に、お互いいくらかずつ出し合って積み立てていったのが始まりだといわれています。ただしこれは、年齢に関係なく同じ金額を払い込んでいるために、高齢者は比較的少ない保険料で保険金を受け取ることになってしまい、若い者の不興を買い、10年ほどでなくなったとされています。
「ハレー彗星」で有名な天文学者、エドモンド・ハレーがこの問題を解決するきっかけをつくりました。彼は、実際に調査をして年齢ごとに生存している人・死亡した人の割合をまとめ、人間の寿命を統計化した生命表を作成しました。
ここで重要なのは、こうした統計ができたことで「だれがいつ亡くなるかは全くわからないが、年齢ごとの亡くなる人数は概ねはっきりする」ということです。こうして、この統計により死亡する確率に応じて保険料に差をつけることが考えられ、18世紀イギリスで死亡率に基づいて保険料を集める制度ができ、これが今の生命保険のルーツとなっています。
ヨーロッパ人にとっては通常であっても日本人にとっては未知の事柄である日常について、たとえば病院や銀行、郵便法、徴兵令、選挙制度、議会制度などについても調べていたという福沢諭吉の手によって、イギリスでの保険制度が日本に紹介され、日本の生命保険が今日に至ったとされています。